| マイセンクリスタル(Meissen Criystal) 〜やきものの宝石はガラスでも宝石を創る〜 |
マイセン・・と聞いてまず思い浮かぶのは、真珠のように美しい肌をもつ陶磁器製品でしょう。ドイツの東部、ザクセン地方にあるマイセンという町は良質の磁土を産する地で、またヨーロッパ磁器の歴史を生んだ町でもありました。この地で生まれた白磁器は、今もなお「やきものの宝石」として世界中の人々を魅了しております。そのマイセンの伝統的な模様として有名なのが「ブルーオニオン」というもので、16世紀、景徳鎮窯の皿が描かれていたザクロ模様を、絵付師たちがタマネギと勘違いして描いたという、お間抜けな?エピソードもあったそうです。 18世紀初頭、東洋の白い磁器に魅せられた時のザクセン国王、アウグスト強王が、錬金術師らに白磁器の製作を命じたのがことの始まりでした。ヨーロッパで初めて磁器の焼成に成功したマイセン窯が開かれたのは、1710年のことで、同じく18世紀初頭、磁器製作の研究を支えた科学者、ヴァルター・フォン・チルンハウスは、ザクセン地方にクリスタルガラスを誕生させました。 その後、磁器工芸と合わせ、すぐれた技術を持つクリスタル工芸がマイセンの地に確立されていき、現在の「マイセン・クリスタル社」が設立されたのは、1947年になってからだそうですが、マイセンクリスタルがはるか昔から受け継いできた伝統と技術は、すぐにマイセンクリスタルをヨーロッパのガラスメーカーのトップブランドへと押し上げていたんですね。 ■ 究極の手彫り技術、グラヴィ−ル技法 18世紀から「卓上の芸術」として守られてきたその技術は、回転する銅円盤にガラス器を押しつけて文様を彫るグラヴィ−ルに集結され、その透明な輝きを放つクリスタルに細部にわたってほどこされたカッティングが、光と影による、さらなる繊細な輝きを与えていったのです。 1970年代になり、マイセン磁器の図柄をグラスに刻印することが許されてからは、マイセンを代表とする「ブルーオニオン」をクリスタルの特徴を活かしてより緻密に描いた「ブルーオニオン・リッチ」や小花をあしらった「スキャンタードフラワー」など、マイセン磁器から受け継がれた伝統的な図柄の作品を次々に発表してきました。また、1999年からは、マイセンのシンボルマーク「双剣」もグラス最下部にほどこされるようになり、流れる時の確かな技術を今も尚、受けつないでいる証なのですね。 |
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